短⼤・⾼校・中学・幼稚園・保育園を運営する、千葉明徳学園

  1. 受験生の方
  2. 在校生・保護者の方
  3. 卒業生の方

お知らせ詳細

2学期始業式

2021.09.01

表紙候補②.jpg
 本日から2学期が始まりました。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中,本校では明日から11日までオンラインで授業(40分6限)を実施します。
 以下,始業式での副校長講話です。明徳生にとって充実した2学期となりますように!

〔副校長講話〕
 皆さん,今日から令和3年度2021年度の2学期が始まります。
 未だコロナ禍にあって,大きな不安を抱えながらの新学期のスタートとなってしまいました。新型コロナは収束の気配を見せませんが,引き続き,一人ひとりができることをしっかり行なって感染拡大を防ぎましょう。
 そんな厳しい状況にありますが,この夏は,オリンピックやパラリンピックで,皆さんも感動に浸るひと時を持つことができたのではないでしょうか。オリンピックとパラリンピックが始まる直前までは,感染の更なる拡大が心配され,開催を危ぶむ声も大きかったのですが,いざ開催されると,アスリートたちの競技に感動をもらうことができました。そして,私たちに大きな希望を与えてくれたのではないでしょうか。
 今回のパラリンピックにおいては,競泳で,本校卒業生の荻原虎太郎選手の活躍も目にすることができました。本校の卒業生がこのような舞台で活躍することは,私たち,明徳生や先生方にとって大きな誇りです。荻原選手はこの後,9月3日の100mバタフライにも出場予定です。活躍を期待しましょう。
 熱戦が繰り広げられているパラリンピックも残すところ,あと6日となりましたが,これまでにたくさんの感動を与えてくれました。その中で私が印象に残っている選手を挙げるとすれば,女子100m背泳ぎで,日本選手団最年少の14歳で銀メダルを獲得した山田美幸選手です。山田選手は,生まれつき両腕がなく,足は左右で長さが違いますが,右足より少し長い左足を使ってレースに臨みました。そして,手足が不自由でありながらも,生まれ持った水泳の才能を発揮することができました。そこには,自分の負の面よりも,プラスの面を積極的に伸ばそうとする精神が見受けられます。
 さて,パラリンピックですが,オリンピックに比べるとやや馴染みがない部分もあるのではないでしょうか。そこで少しパラリンピックの話をしたいと思います。
 パラリンピックの始まりは,第二次世界大戦後に開催された最初のオリンピックである,1948年のロンドン・オリンピックにさかのぼります。ロンドン・オリンピックの開催と同時に開催された,ロンドン郊外のストーク・マンデビル病院でのアーチェリーの競技大会が,その起源とされています。第二次世界大戦後,戦争で負傷した兵士たちのリハビリテーションのために開催された競技会で,「手術よりスポーツを!」という理念の下に開催されました。
 ストーク・マンデビル病院の脊椎損傷センター所長のルートヴィッヒ・グットマン医師の提唱で始められたストーク・マンデビル競技大会は,入院患者のための大会として毎年開催され続けましたが,1952年に国際大会となりました。
 そして1988年のソウル・オリンピックが開催された時に,正式名称として「パラリンピック」となりました。この後,IPC(国際パラリンピック委員会)が発足し,2000年のシドニー・オリンピックの時に,IOC(国際オリンピック委員会)とIPCとの間で正式に協定が結ばれました。このことにより,それ以降,オリンピックに続いて開催されることとなりました。
 パラリンピックという言葉の語源は,当初,出場資格が脊髄損傷の車いすの選手に限定されていたことから,「下半身まひ」を意味するパラプレジア(Paraplegia)とオリンピック(Olympic)を合わせて作られましたが,1985年に正式名称として「パラリンピック」が採用された際には,「もう一つの」を意味するパラレル(parallel)とオリンピック(Olympic)を合わせた言葉と再解釈されるようになりました。
 このパラリンピックのシンボルですが,オリンピックが五輪マークであるのに対して,パラリンピックは「スリーアギトス」と呼ばれるシンボルです。赤・青・緑の3つの線が,円を描くように合わさった,躍動感のあるシンボルです。この「スリーアギトス」の意味ですが、「アギト」とはラテン語で「私は動く」という意味を持ち,それぞれの3つの色は「魂(スピリット)・肉体(ボディ)・心(マインド)」を表しています。
 このうちの心と肉体,つまり心と身体は,人間を形成する二つの側面であることは違いないですが,魂(スピリット)とは何を意味するのでしょうか。また,魂(スピリット)と心(マインド)とは,何が違うのでしょうか。
 この魂(スピリット)とは,心と身体を持つ人間が,それらの限界を乗り越えて動き出す力を意味するのだと思います。IPC(国際パラリンピック委員会)のHPには,パラリンピックのモットーである「スピリット・イン・モーション」(日本語では「躍動する精神」ということでしょうか?)という言葉が掲げられています。この「スピリット・イン・モーション」は「パラリピアンの強い意志」で,「パラリンピック・アスリートが前進することや決してあきらめないこと,そのパフォーマンスが,世界の人々を奮い立たせて喚起させる」と言っています。つまり,競技を観戦する私たちみんなに,元気や希望をもたらすということです。
 IPCは,「スピリット・イン・モーション」について,次の4つの価値を重視しています。
 ①勇気:マイナスの感情に向き合い,乗り越えようと思う精神力。
 ②強い意志:困難があっても,諦めず限界を突破しようとする力。
 ③インスピレーション:人の心を揺さぶり,駆り立てる力。
 ④公平:多様性を認め,創意工夫をすれば、誰もが同じスタートラインに立てることを気づかせる力。
 これらのことは,私たち一人ひとりが,困難や苦境に直面した時に思い起こすべき,大事な力ではないでしょうか。
 さて,コロナの困難はもうしばらく続きそうですが,いっしょにがんばって乗り切っていきましょう。